2017年9月、副鼻腔炎の手術を受けました。
3ヶ月ちょっと投薬治療したのですが、副鼻腔内の膿が減らなかったので、やむなく手術、とあいなりました。
これまでの経緯はこちら → 咳が止まらない!原因は風邪じゃなかった
幸いなことに入院も手術も人生初めての経験で、少々とまどいましたが、なんとか無事に生還できました(^^)
病気にかかったことは不運なことではありましたが、これも貴重な経験と前向きに捉えて、手術・入院の様子や治療費用の記録を残しておこうと思います。
これから手術する方の参考になればと思います。
目次
入院の準備
入院の準備は入念にしておきましょう。
特に、一人暮らしの場合、付添人もいないし、○○を持参するのを忘れた~ ってなっても、自宅に取りに行ってくれる人もいません(リア充除く)。とても困ります。
準備したものは次の通りです。
- 自宅の冷蔵庫の整理
長期間自宅を空けると冷蔵庫の食材がダメになってしまいます。食べきるなり冷凍するなりして、冷蔵庫の食材を整理しておくのがオススメです。 - 各種同意書
手術が決まると、病院から手術や輸血などについての同意書が数種類渡されます。場合によっては、家族に郵送してサインをもらう必要もあります。郵送には時間がかかるので、同意書の準備はお早めに。 - 下着類
替えの下着は3日分ほど用意しました。
使い切ったら病院内の洗濯・乾燥機で洗濯しました。
なお、院内では靴下は履く機会が少ないので、替えは少しでかまいません。 - パジャマ
普通のパジャマです。洗濯を考えると2着あるといいですね。 - タオル、ティッシュ
バスタオル1枚、普通のタオル2枚
ティッシュ1箱。病院の売店で買ってもいいですね。 - スリッパ
シャワーの後などで濡れた足で履くので、布製ではなく、ビニール製のものが良いです。
私はこんなのを使いました。
ベランダ サンダル - 洗面具
シャンプー、石鹸、歯ブラシなどは忘れずに。
旅行用の買い置きがある人は、それを使うといいです。多くの場合、病院内の売店でも売ってます。 - スマホ(携帯電話)、充電器
職場や友人との連絡や、ひまつぶしに必要です。
病室でスマホが使えるかどうかは、病院ごとにルールがあると思います。私の病院では病室での使用OKでした。もちろん通話はNGです。それと、ゆめゆめ充電器を忘れないように!
持ち物は、旅行用のスーツケースに押し込んで運びました。
こんなのです ↓↓
スーツケース L サイズ Travelhouse
副鼻腔炎 手術の内容
昔は、顔の皮をはがすような大手術で1ヶ月も入院するほどだった、と聞いたことがあります。
が、今ではそんなことはありません。
■ 手術の内容
先生のお話によると・・・
- 内視鏡で確認しつつ、鼻の穴の奥にある、副鼻腔に通じる穴を広げます。
- その穴から副鼻腔に溜まっている膿を吸い出します。
- 抗生物質をたっぷり塗りつけたガーゼを副鼻腔に押し込みます。押し込んだガーゼは、後日(退院前に)取り出します。
こんな感じです。
麻酔は全身麻酔なので、怖がりさんでも安心です(^^)
入院1日目:入院手続き
1日目は、説明や事務手的な手続きでした。
時間は午前10時ころから。
手術の同意書を提出し、あと保証金?手付金?みたいなお金5,000円を支払いました。この5,000円は退院時に戻ってきます。
その後、病室に案内されました。
かなり広い大部屋(4人部屋)でしたが、患者は自分だけで、貸切状態でした。
ここで看護婦さん、麻酔の先生、薬剤師さんなどが入れ替わり立ち替わりやってきて、治療の説明がありました。
その日の昼食から、病院食が出ました。
一食あたり390円だったかな。
病院食は味が薄いとか聞きますが、
しっかり味が付いていて美味しかったですよ。
その日はゴロゴロして9時消灯、でした。
入院2日目:手術当日
手術当日です。
手術は13時ジャストにスタートと決まりました。
緊張しました!
なお、この日は丸一日、食事はありません。
水分補給も午前中の10時までです。
(大体の)タイムスケジュール
09:00 シャワー
11:30 手術着に着替える。下着も取り替える。
12:30 手術室へ歩いて移動
13:00 手術開始(1時間ほど)
手術室に入ったら、手術台に寝て酸素マスクを付けられ、点滴をセットされました。
「それでは麻酔かけますネー」
と、その声までは覚えてますが、記憶はそこまで。
あっという間に麻酔が効いて眠ってしまいました。
全身麻酔は一瞬で効くんですね。
気がついた時は、手術室から病室へ移動しているベッドの上でした。
でも目は開けられず。
口の中が血だらけで、唾液と痰で溢れかえって気持ち悪い!
口元にトレーか何かあてがわれた気がしたので、思い切り吐いたのを覚えています。
そしてまた意識は遠のきました・・・
次に気がついた時には、もう病室が薄暗くなっていました。夕方の5時ころだったでしょうか。
目を開けると、点滴やら心電図やら、たくさんの管が私の体に貼り付けられていました。
おお、なんか重病人みたいだぞ (^^;
手術するとこんな感じになるんだなあ。
なんて思った記憶があります。
それにしても体がだるい。
顔はジンジンと痛むし、気分は最低です。
そして、オシッコしたい!
トイレ行きたくなったら、必ずナースコールして下さい、と言われていたので、迷わずナースコールしました。
秒速で駆けつけてくれた看護婦さんに体を起こしてもらい、トイレへ。もちろん点滴タワーと共に。
点滴タワーと共にトイレへ入るのって、面倒ですね。いろいろ気を使います。
結局その夜は、多分4~5回はトイレへ行きました。そのたびにナースコール。看護婦さん、何度も何度もありがとう!
入院3日目
手術して最初の朝がやってきました。
ですが、
おせじにも、爽やかな朝、とは言えません。
昨夜は眠りが浅かった・・・頻繁にトイレに行きたくなるし、鼻の穴はジンジンする。
口呼吸になるので、唇が乾いて、そっちもヒリヒリ。
ちょくちょく目が覚めて、眠れてないんですよね・・・
朝食は、おかゆでした。
あんまり食欲ないし、体がだるくて噛むのもメンドクサーって感じでした。
昼食は、もう普通のご飯でした。
マジか!?
だるくて、普通のご飯なんか食べる気にならないのに・・・と思いつつも、気力で食べました。
食べないと快復しませんからね。
がんばった自分を褒めてやりたい。
夕食はお願いして、おかゆにしてもらいました。
そうそう、この日で点滴は終わりました。
心電図や酸素センサーも外れて、晴れて自由の身になりました!
入院4~5日目
点滴もはずれて病状は安定していますが、術後の痛みは結構あります。いつも頭がジンジンしています。
副鼻腔にはガーゼが詰めてあるので、顔面に違和感もありまくりです。
決して気分はよくありません。
痛み止めの飲み薬を処方してもらって、それで乗り切る感じです。
夜も唇が乾いて頻繁に目がさめるので、眠りも浅いです。これ、ほんとに辛かった・・・
でも日が経つにつれ、顔や頭のジンジン感は軽くなっていきました。
入院6日目
副鼻腔に詰めていたガーゼを抜いてくれました。
鼻の穴にピンセットを入れて、ズリズリ~と引き出す感じです。
麻酔はありません。
その間、約10秒。
若干の痛みはありましたが、想像よりはマシでした。
鼻の奥にジリジリが残りました。
またしても痛み止めを飲んでしのぎました。
まだまだ痛み止めが手放せません。
入院7日目、退院!
先生に鼻の穴を診てもらい、特に問題はなかったので退院許可がおりました。
ようやく退院の日が来ました!
退院後は自宅で1日2回、40度くらいのお湯(生理食塩水)で鼻の穴を洗浄します。
その方法の説明も受けました。
まあ、なにはともあれ、無事に手術が終わって退院の運びとなりました。
先生、看護婦さん、薬剤師さん、その他いろんな皆さん、ありがとうございました!
治療費の支払い
さて、気になる治療費のお話です。
治療費は退院の日に支払いました。私の病院ではクレジットカードが使えましたので、カード払いとしました。
治療費は総額で約54万円!
会社の健康保険を使ったので、
請求額は3割負担の17万円でした。
結構します!!
お金に羽が生えたように飛んでいきました・・・
支払いを軽減する方法
支払額を軽減する『健康保険限度額適用認定証』というものがあります。この認定証があると、多分半分くらいはお金が戻ってきます(年収による)。
認定証は、国民健康保険や、会社の健康保険組合の窓口から貰えます。私も会社の健康保険組合に請求しました。
この『健康保険限度額適用認定証』の詳細については、入院する前に病院から説明があります。私の場合、入院が決まった日に説明がありました。
『健康保険限度額適用認定証』は発行に1~2週間かかるようです。私はギリギリになって請求したので、支払い日に間に合いませんでした・・・早めに請求しないとダメですね。
医療保険の請求方法
皆さんも多くの方は、医療保険に加入されていると思います。私は第一生命と、かんぽ生命(郵便局のやつですね)に入っています。
どちらも
入院日数 X 5,000円
の入院給付金が出ます。
その他、お見舞金(一時給付金)と手術費で、2社合わせて20万円ちょっと出ます。
これで入院・手術費だけではなく、入院前に通院していた治療費まで、全てまかなえます。
ありがたいことです。
どちらの保険も、担当の営業員に連絡すると、請求に必要な書類や請求方法を教えてくれます。
第一生命
病院の領収書、治療明細書を元に請求書を作成します。
書き方は、営業員が自宅に来て一緒に作成してくれました。
(でも多分、自分一人でも書けました)
請求書には領収書と治療明細書のコピー添付が必須なので、領収書と治療明細書はしっかり保存しておきましょう。
かんぽ生命
かんぽ生命の請求手続き時には
・入院・手術証明書
・保険の記号番号(証券番号)
・身分証明書(免許証など)
・振込先の口座番号
が必要でした。
『入院・手術証明書』は、専用の用紙を郵便局でもらって、これを病院に出して、先生に記入してもらいます。
これには2週間かかりました。
また、料金が5,000円がかかりました。この点は要注意ですね。
ひまつぶし(書籍、ラジオ)
基本的に、入院中は暇なんです、とってもヒマ。
そこで ひまつぶし道具は必須です。
私が持ち込んだひまつぶし道具は、書籍とラジオでした。
書籍
書籍はひまつぶしの王道ですね。
何冊か読みましたが、中でも面白かったのはコレ。
↓
すらすら読める徒然草 (講談社文庫)
徒然草の根底にあるメッセージは
「人生は死と隣り合わせ。漫然と明日が来ると思うな」
だと理解しました。
入院患者には、ちと厳しいメッセージですね・・・
しかし、その通りです。
今回は副鼻腔炎が見つかりましたが、ガンが発見されることだってあり得るんです。そうなっても全然不思議じゃありません。
だからこそ胸に響くものがありました。
入院中に読んで良かったと思います。
ラジオ
もうひとつの、ひまつぶし道具はラジオです。
病室にテレビは設置してありますが、有料ですし、長時間見ていると目が疲れてきます。
その点ラジオはうつらうつらしながら聴けますので、疲れません。
ラジオは本当にオススメです。
ベッドに寝ている時はたいていラジオを聴いていました。昼間は民放FM、夜はNHKラジオ第一です。
特に深夜、眠れない時にはNHKラジオの『ラジオ深夜便』には癒やされました。落ち着いた声の淡々としたおしゃべりは良いものです。
私が持ち込んだのは、災害用に準備していた小さなラジオ、Sony ICF-B03 です。
↓
手回し発電機が付いていて、電池なしでも動きます。今回は単4電池(2個)で使いました。
AM/FMラジオの他にLEDライトも付いていて、さらにスマホや携帯に充電もできる便利グッズです。
でも私のはもう古い機種で、新型が出ていますね。
↓
SONY ポータブルラジオ ICF-B99 S
災害用の装備を兼ねて、小さなラジオを買っておいて損はないと思います。
→ 防災ラジオいろいろ (amazon)
radiko(ラジコ)はどう?
ラジオと言えば、スマホでラジオが聴けるradikoというアプリがあります。
これ、便利と言えば便利なんですけど、私のいた病室では、スマホの電波が弱くて、頻繁にバッファリングが起きてました。
バッファ中は音声が途切れてしまうので、イライラします。
ということで、実用上は聴けなかったです。
あと、radikoアプリは結構通信データ量を消費します。
感覚的には、1日聴くと500MB以上消費する感じでした。
この点も注意ですね。
まとめ
自分の備忘録を兼ねて、副鼻腔炎の手術・入院について紹介しました。
私の場合、
・全身麻酔は一瞬で効く
・手術そのものは痛くない
・術後、数日は顔面と頭が痛かった
・治療費は約17万円
(安くできる可能性あり)
・医療保険で全ての治療費はまかなえた
でした。
これから手術される方の参考になると幸いです。
最後になりましたが、
懸命に治療、看護してくださった
先生、看護師さん、薬剤師さん、
その他の医療従事者の方に深く感謝します。
ありがとうございました!