月の表面はどんな様子?素朴な疑問を徹底解説!

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地球から一番近い天体、月。
夜空にぽっかり浮かんだ月を見ると、なんだか気持ちが和みます。

月面 月の表面

満月の月明りは清らかで、その光を浴びると、心も体も清められる気がします。
月を見て楽しみ、月光を浴びて楽しむ・・・風流ですよね。

ところで、そんな月の世界って、実際にはどうなってるのでしょうか。

暑いの?
寒いの?
空気はあるの?
月面の模様って どうやってできたの?

今回は、誰もが抱く素朴な疑問を徹底解説! 月の表面について、単純明快に説明します。

月の表面はどんな様子?暑い?寒い?空気はあるの?

月の表面は真空です。大気(空気)は全くありません!
大気がないことで、月の表面は、地球とは全く違った環境になります。

日光が当たる部分は、焼けるほど熱い!

月には大気がないので、太陽からの光が直接月面に届きます。まさに直射日光です。
太陽の光が大気に邪魔されないので、日が当たる場所の温度は110度にも達します。

日焼けするどころではすみません。
太陽の光ってすごいエネルギーを持っています。

日光が当たらないと、極寒の世界!

太陽の光が当たらない日陰の温度は、-170度にもなります。水なんか一瞬で凍りつく、極寒の世界です。北極熊でも住めません。

灼熱の世界と極寒の世界。
なぜ月の表面はこんな温度差があるのでしょうか。

なぜこんなに温度差があるの?

日が当たると110度、日が当たらないと-170度という温度差ができる原因は、大気がないことです。

大気がないと、日が当たるところはどんどん加熱され、日が当たらないところは冷える一方です。なぜなら、大気の対流が起きないからです。

もし大気があれば、対流が起きて風が吹き、太陽の光が持つ熱エネルギーが分散されます。熱いお湯に冷水を入れて混ぜると、全体の水温がぬるくなるのと、同じような理屈です。

また大気があると、太陽の光が大気に吸収されたり、乱反射されたりもします。こうして熱が分散するのです。

月には大気がないので、日が当たるか当たらないかで、灼熱か極寒の世界に分かれてしまいます。地球には大気があって、本当に良かったですね!

ところで、地球から月を見ると、その表面には明るい部分と暗い部分があり、模様が見えます。この模様はどうやってできたのでしょうか。

月の表面の模様は何?

地球から月を見ると、明るい部分と暗い分が模様を作り出しています。月の模様は、『うさぎが餅つきをしている』とも言われます。

月のうさぎの模様って、
そう見えなくもないけど、ちょっと強引じゃない?
そうかもね~
でもきっと、昔の人ってロマンチックだったんだよ。

確かに強引かも(^^;

月面のこの暗い部分と明るい部分は、何なのでしょうか。

暗い部分・・・月の海

月面の暗く見える部分は、『』と呼ばれています。月面には水はありませんので、もちろん実際の海はありません。

およそ30数億年前に、月の内部から、溶融しやすい玄武岩質のマグマが噴出し、それが冷えて平らになりました。玄武岩が濃い色をしているため、地球からは暗く海のように見えます。それで『海』と呼ばれるようになりました。

海という呼び方をしたのは、天文学者のヨハネス・ケプラーが最初、と言われています。

明るい部分・・・月の陸

海とは逆に、月には明るく光っているように見える部分があります。そこは月の『』と呼ばれています。
言い換えると、海以外の部分が陸です。

月の表面の模様、クレーターって何?

月の表面にはクレーターと呼ばれる、丸い模様があります。これは、月に隕石が衝突して爆発した跡だと言われています。

月には大気がありませんので、飛んできた隕石は、大気で燃え尽きること無く月面に衝突し、その跡を残します。それがどんな小さな隕石でも、です。

また大気がありませんので、一度できたクレーターは雨風で風化することもなく、ずっと残り続けます。これがクレーターの正体なのです。

なぜ地球にはクレーターが無いの?

地球には大気がありますので、隕石が地球に飛んできても、大気との摩擦でほとんど燃え尽きてしまいます。

よって地表に落下する隕石はとても少ないのです。また、地表に衝突してクレーターができても、数万年の時が経つうちに風化して、消え去ってしまいます。

そのようなわけで、地球にはクレーターが少ないのです。

地球上のクレーターについて知りたいなら。
 → 隕石衝突とクレーター

月に生物はいるの?

現在のところ、月面に生物は発見されていません。

じゃあ100%いないのか、と言われると、そうとも言いきれません。
と言いますのも、地球上の生物は宇宙から飛来した隕石に付着していた生物(とかアミノ酸とか)が基になった、という説もあるからです。

隕石の上で生きられる生物がいるのなら、月面上で生きられる生物がいても、おかしくありません。

例えば「クマムシ」という生物は、-150度~+150度の世界でも死なないそうです。世の中にはそんなキテレツな生物も実在するのです・・・すごいですね。
クマムシのルックスはちょっと衝撃的なので、画像はこちらでご覧ください。
 → クマムシの画像

さて、月の表面の様子について説明してきましたが、実際に月へ行くとどんな風景なのでしょうか。JAXAが撮影した、貴重な月面の動画を見てみましょう!

JAXA撮影!月の表面の動画

人類は、まだ6回しか月に有人着陸していません。肉眼で月面を見た人は12人だけです。それも40年以上昔のこと。月面の映像は、非常に貴重です。

ですが、近年は各国が無人探査機による月面調査を行っています。日本でも2007~2009年にかけて、JAXA(宇宙航空研究開発機構)が月周回衛星『かぐや』を飛ばし、月面の詳細な調査を行いました。

これはその『かぐや』が撮影した動画です。ハイビジョンなので、非常に鮮明に撮影されています。動画では、晴れの海~静かの海の上空を通過していますので、『海』がどういう様子なのか良くわかりますよ。

ちなみに、月の裏側の動画はあまり公開されていません。
その数少ない月の裏面の動画がこちらです。


地球上からは決して見えない月の裏側。そこには、あってはならない建築物が・・・見つかりましたか? 私はまだです・・・(^^;

まとめ

月の表面の様子について、その模様の正体、海、陸、クレーターとは何なのかをお伝えしました。

残念ながら、月には餅つきするウサギはいません。無機質な岩石の地表が広がり、日なたは灼熱の世界、日陰は凍てつく氷の世界です。なんのロマンもありません・・・ガックシ
海も陸も、地球からはそのように見えるだけで、実際に海や陸が存在するわけではありません。

そんな実態を知ってか知らずか、月を見て、ウサギや海を想像した昔の人たちはとてもロマンチストだったんだなあ、と思います。

時々は月を見上げて、ロマンある物思いに耽るのもいいかもしれません・・・

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