早いもので10月でございます。
暑かった夏も終わり・・・と書きたいところですが、本日10月7日、東京は猛暑です。なんと31度。
少なくとも暑さの点では、まだまだ夏は終わっていません。昨日は新潟では35度だったといいます。ひどいものです。秋はどこへやら。
日本には四季がある、とはよくいいますが、後30年もしたら四季のメリハリなんてなくなってしまいそうです。夏と冬だけになっちゃうかも。
そして、夏はより暑く、冬はより寒く。
台風は強烈に、雪もドカ雪に・・・。
どんどん極端な気候になっていくかもしれません。
目次
『私の財産告白』の感想
私の財産告白 (実業之日本社文庫)
著者: 本多静六
出版社:実業之日本社
明治神宮や東京の日比谷公園など、多くの公園を設計した人物として有名な、本多静六の著書です。
特に読みたいとも思わなかったのですが、kindle unlimitedの対象だったので(無料だったので)読んでみたら・・・面白かった(笑)
若干、時代の違いから「そら違うだろ」と思うところもありましたが、語り口が小気味よく、一気に読み切ってしまいました。
子供っぽいオヤジ
本多静六は、一言で言うと、子供っぽいオヤジです。茶目っ気があります。今風にいうと「ピュアな人」でしょうか。
が、出世欲と負けん気が強くて、時に攻撃的になります。本人は遊びでやってる風なのですが。
そんな負けん気があったからこそ、経済的に大成功したんだと思います。
負けん気が強かったエピソードとして、講演会のお話がありました。常々公演などに一緒に呼ばれる先輩教授がおりまして、その先輩教授よりも立派な演説ができるようになってやろう、とする話です。ここで彼は「彼氏を一つ凹ませてやろうと心ひそかに決心した」とあります。凹ましてやろう、ですよ。
そのために本田は演説の猛練習を行い、常に意地悪く先輩教授の前席で演説し、ついには先輩教授よりも大喝采を得るようになりました。しかし本田はここでやめることはせず、先輩教授が演説に困るように、その講演会で話されるべきことを全て話しきってしまうように企てたのです。これには先輩教授はほとほと困ったようです。
このことで先輩教授は非常にウップンがたまり、後々ちょっとした騒ぎが起こるのですが・・・それは読書のお楽しみということで。
愛嬌も大事よね
一方で、情に厚く憎めない面もあります。アメとムチを使い分けると言いますか。「小言はいうべし、酒は買うべし」を実践していました。ですから尊敬される人物として周囲から認められ、後世でも著書が読まれるようになったのだと思います。
小言を言う場合にも、ストレートに言うのではなく、妬まれないように気を配るべしという旨、何度も繰り返し出てきます。他にも物の頼み方、自説の述べ方など、サラリーマンとして上手に泳いでいく方法に気を配っていました。
お金持ちになる方法とは
そもそも本書は、本題清六が自身の「お金持ちになる方法」を述べる、という趣旨で書かれたものです。が、しかし、それは本書の前半だけです。後半は人生訓になっています。というか、人生訓の方が多いかな。
その、お金持ちになる方法として、本多静六が一番推奨しているのが、「貯蓄」です。 そう、何の変哲もないですよね。ふーん。って感じです。
でもこの当たり前のことがなかなかできないからこそ、お金持ちになれないのでしょう。投資だなんだと言うのは、貯金が貯まってからだ、と本多静六は申しております。
ここに「そうだよな」と思うかどうか。そこがお金持ちになれるかどうかの分かれ道、なのでしょうね。
『貧困脱出マニュアル』の感想
貧困脱出マニュアル
著者:大丸タカ
出版社:飛鳥新社
貧困から脱出するためのガチなマニュアルです。
「食える職業は何か」という視点を超えて、「大金を稼げる確率が高い職業は何か」、「確実に食える職業は何か」という視点で書かれています。ただし本腰を入れて働かないとダメです。
私は副業として使えるアイデアを探して購入したので、副業とするには少々重たい内容でした。
本書は貧困に悩む若い人をメインターゲットにしています。小学生だとちょっと早いかもしれませんが、中学生、高校生なら理解できるし、ものすごく役に立つでしょう。
お金を稼ぐコツ
本書の前半は、お金を稼ぐコツ、というか心構え、とっかかり的なお話です。例えば
・部活はするな(そんなヒマないだろ)
・まかないがある店で働け
・人がやりたがらない仕事をせよ
などです。
そういう基本的なことを知らない若い人って、多いのですよね。
本書は若い人向けに書かれています。
おすすめの職業とは
内容は濃いです。著者の思い込みではなく、キチンと取材して裏を取って書いてありますので、信憑性も高いです。例えば次のような職業が紹介されています。
・競輪(男子は選手、女子ならレポーター)
・相撲(力士、行事)
・AV男優
・民泊
・治験
特に著者が勧めていたのが「相撲界」です。詳細はネタバレするので書けませんが、確かにおいしい仕事です。何より、「自分の子供にも相撲取りをすすめる」という力士が何人もいるという事実が、その職業の素晴らしさを伝えています。
参考になった点
本書で参考になったのは「未来予測」の方法です。マイクロトレンド、つまり世の中の小さな流れに敏感になれば、お金の種に気がつく、という話です。
万人受けする必要はないのです。ごく一部の人にでも受け入れられるサービス・技術を提供できれば、お金になります。
著者は、サッカーのレアル・マドリードの本を書く時に、市場調査をした結果、本屋にはバルサ本ばっかりなことを確認した、とのこと。なのでレアル本を書いたと。レアルファンは著者のレアル本を買うしか選択肢がなかったわけです。当然、その本は売れました。著者はサッカーファンのごく一部であるレアルファンだけをターゲットにした。それで良かったのです。
こういうポイントを1つでも見つけられれば、人生変わりますよね。
『働き方 完全無双』の感想
働き方 完全無双
著者:ひろゆき
出版社:大和書房
沈みゆく偉大な国、日本。
人口は減り、老人は増え、貧富の差は絶賛拡大中。
そんな日本で、自分だけが無双状態で働くにはどうすればいいのか。その方法を論じた本です。
ここで言う「無双状態」とは、世界経済がどうなっても、食いっぱぐれしない働き方、ということです。皆と同じことをやっていると、沈みゆく日本とともに、あたなも沈んでしまいます。そうならない働き方を考えます。
以下、個人的に気になった点です。
新しいものには手を出してみる
成功したいなら、「新しいものはとりあへず、やっとけ」です。Twitterにしろブログにしろ、最初ライバルが少ないうちにフォロワーや読者を集められた人は莫大な利益を上げたと思います。
何か新しいサービスや商品を見つけたら、できる限り手を出してみること、これが大事です。それで大成功するかもしれません。世の中、何が当たるかわからないのですからね。特にネット上のサービスは始める敷居が低いです。やってみるのは「ほぼタダ」です。
ですが現実的には、時間の問題がありますよね。やってみたい事があっても、それに使える時間がない。理想は手離れの良い仕事を見つけて、余暇時間をたくさん得ることです。なので、私の今の目標の一つは、勤務時間が短くて、そこそこ稼げる仕事を見つけることです。
ベーシックインカムはいいぞ
最近ちょくちょく耳にしますよね、ベーシックインカム。肯定派、否定派とありますが、私は肯定派です。できるだけ早く実現して欲しい。ひろゆき氏は「実現できる。実現すべきだ」と書いています。ひろゆき氏自身が、『ベーシックインカムを実現するためにはどうすればいいか会議』というの主宰しているそうです。
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ベーシックインカムはだいたい7万円/月くらいと言われてますので、あったとしても、働かないと食べていけません。ベーシックインカムのご利益はそんなことではないのです。
ベーシックインカムが始まると、給料が少なくても食べていけるようになるので、残業のために働く、ということも大幅に減るでしょう。多くの人は勤務時間が短い会社に移るようになります。つまりブラック企業からは社員がどんどん辞めていきます。ブラック企業は淘汰されます。いいですね!
勤務時間が短くなると、人は趣味を始めたり、家庭での時間を増やすことでしょう。これって、幸せにつながると思いませんか? これがベーシックインカムのご利益です。
私は早くベーシックインカムが始まるよう、願っています。
生活保護をもらう裏技
本書には、生活保護をもらう裏技も書いてありました。ヒントは「うつ病」の診断書をもらうこと、です。具体的な方法はここでは紹介しません。悪用される可能性がありますからね。知りたい人は本書を買ってください(笑)
会社をひとつ持とう
会社を一つ持ち、自分の仕事を「著述業」にしておけば、いろんなことが経費にできます(もちろん副業として、です)。旅行したこと、食事したこと、それらをブログに書けば経費にできるのです。
ひろゆき氏によると「本業作家でなくても、ブログを書いて広告を貼っておいて、月に数百円が入ってくるだけで著述業は成立します」ですからね。
ただ、会社を維持するのは面倒くさいです。決算もありますし、法人住民税もかかります。東京都だと7万円/年です。安くない! これを払ってもプラスになるほど経費を使うなら、会社を持っておくと損しません。
イス取りゲームをしない。イスを作る人を応援する
限られたパイを取り合う仕事は、できればしたくないですよね。行き着く先は、血で血を洗うレッドオーシャンですから。そうではなく、イスを作る人を応援しましょう。イスを作る人とは、新しい事業を起こす人のことです。
日本では、「イス職人」を潰す傾向があります。ひろゆき氏は、ラスベガスで起きた無人バスの交通事故を例としてあげていました。
「その無人バスは、試作段階ということもあって、事故を起こしてしまったのですが、アメリカ国内では、「まあ、最初はそんなもんだよね」という論調でした。
一方で日本では、「やはり無人バスはよくない」という意見が多かったのです。」
イスを作ってくれる人が、仕事を作ってくれます。日本を支えてくれるのです。そういう人を応援したいものです。
まとめ
大筋で、ひろゆき氏の考えは私の考えと一致します。自分のぼんやりした考えを、本書が明確に文字にしてくれた感じがしました。
本書を読んで思ったことは、「自分にとってのベーシックインカムを作ろう」ということです。日本国としてのベーシックインカム実現までには、まだ時間がかかるでしょう。
自分にとっての疑似ベーシックインカムを作ります。それはある意味、不労所得的なものです。アパート経営であったり、ブログの広告収入であったり。他にも考えていることがあります。それらをコツコツ進めていくことが今の優先事項です。