夏も近づく八十八夜、
野にも山にも若葉が茂る♪
有名な文部省唱歌『茶摘み(ちゃつみ)』です。
日本の初夏の訪れを告げる、美しい歌詞です。
あなたも子供のころ、音楽の時間に歌ったことと思います。
ところで、八十八夜とはいったい何なのでしょうか。
その意味や由来をご存知でしょうか。
今回は八十八夜について、雑学をお伝えします。
子供さんに話してあげると、尊敬されますよ・・・たぶん(^^;
八十八夜はいつから数えて88日目なの?
はい、ずばりお答えします。
立春から数えて、88日目です。
立春の日を1日目として数えます。
立春は固定された日付ではなく、年により前後します。
よって八十八夜も年によって異なります。
2016年の場合、5月1日が八十八夜です。
八十八夜にはどんな意味があるの?
八十八夜は、立春から数えて88日目。
77日目ではなく、99日目でもなく、88日目。
そこはどんな意味があるのでしょうか。
八十八夜とは、雑節(ざっせつ)の一つです。
八十八夜には、そろそろ初夏ですよ、という意味があります。
また八十八夜は、農家に対して『遅霜(おそじも)が来る時期です、注意して』という意味もあります。
初夏に降る季節外れの霜。
農作物が傷み、大きな被害が出ます。
ちなみに、霜は茶畑にも大きな被害を与えます。
茶畑で小さな風車みたいなもの、扇風機みたいなもの見た方も多いと思いますが、あれは防霜ファン(ぼうそうふぁん)といいます。
地表付近に溜まった低温の空気に、上の方の暖かい空気を吹き付けて、霜の発生を防ぐ装置です。
新茶と八十八夜
八十八夜の日に摘んだお茶が新茶です・・・ということではありません。
確かに八十八夜の頃は茶摘みの最盛期ではありますが。
新茶とは、その茶畑で、その年で、初めて摘まれた(収穫された)お茶のことです。
一番茶とも言います。
新茶の収穫時期は、温暖な鹿児島が一番早く、その後その他の地域でも収穫が始まります。
よって、新茶の収穫時期は地域によって異なります。八十八夜とは関係ないのです。
一番茶があれば二番茶、三番茶もあるの?
はい、あります。
お茶は1年のうちに、間隔をあけて3回収穫します。
2度目に収穫するのが二番茶、3度目に収穫するのが三番茶、というわけです。
新茶には、二番茶、三番茶に比べてうま味・甘味が多いとされます。一方で渋み成分(カテキン)やカフェインは少ないです。
新茶が二番茶、三番茶より人気があるというのは、こういうワケなのです。
まとめ
八十八夜は立春から数えて88日目です。
八十八夜と新茶には直接の関係はないとは言え、八十八夜と言えば、やはり新茶を思い浮かべます (^^;
唱歌『茶摘み』の刷り込み効果でしょうか。
教育の効果ってすごいですね。
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