最近よく、『レガシー(legacy)』という言葉を耳にします。
特に、東京オリンピックに関連する小池都知事の話にはよく出てきますよね。
このレガシー、一体どんな意味なんでしょうか。日本語で話してくれれば分かりやすいのですが、英語のままでは分かりにくくて困ります。
実は『レガシー』って、いろんな分野・文脈で使われています。今回は『レガシー』の意味について、いろんな文脈での意味を紹介します。知らなくても深刻に困ることはありませんが、知っているとニュース等をよりよく理解できますよ。
では始めましょう。
レガシーの意味とは
レガシーは、さまざまな分野で使われています。レガシーは通常は『遺産』と訳されますが、この訳ではピンとこない場合も多いですよね。もう少し噛み砕くと、基本的には「前の世代に作られ、後の世代にも残って使われていくもの」といった意味合いがあると思います。
良い意味でも悪い意味でも使われます。
それでは各分野毎に見てみましょう。
オリンピックにおけるレガシー
小池知事はインタビューや議会の発言などで、しばしば『レガシー』という言葉を使っています。例えば「必要なレガシーをワイズスペンディングで使って作っていく」といったお話です。
この場合、レガシーは『次世代に残す公共施設』のことを指しています。例えば体育館などの競技施設や、選手村などの宿泊施設です。良い意味での遺産です。
実はオリンピック憲章には、次のような一文があります。
To promote a positive legacy from the Olympic Games to the host cities and countries(オリンピックの開催都市ならびに開催国に遺産を残すことを推進する)
Wikipedia
オリンピックを開催するには、多くの有形・無形の公共財を作らないとなりません。それを一過性のものにせず、将来に渡って使える『ポジティブな遺産』にしなさいね、ということです。
こういう意味での遺産を残すことには、大いに賛同できますね!
ところで、小池知事のお話の
「必要なレガシーをワイズスペンディングで作っていく」
という言い回しは、もっと分かりやすくできなかったのでしょうか。
「ワイズスペンディング」とは「賢くお金を使う」といった意味合いですから、例えば
「必要な施設は、予算を賢く使って作っていく」などと言ってくれれば、私もピンと来るんですけどね(^^;
ITにおけるレガシー
IT(情報システム)分野でも、しばしばレガシーという言葉が使われます。
例えば、レガシーシステムという言葉。これは古い世代のコンピュータシステムを指します。例えば、COBOL言語で書かれたメインフレームで動くシステムなどですね。古くてお荷物なイメージの、ネガティブな意味で使われることが多いです。
その他、レガシーデバイス、レガシーインタフェース、レガシーポートなどという用語もあります。いずれのレガシーも『遺産』という意味よりは、『古い』『前世代の』といった意味合いです。
航空会社におけるレガシー
航空会社におけるレガシーは、『レガシーキャリア』という用語で使われています。
レガシーキャリアとは、近年勢いを伸ばしているLCC(格安航空会社)の対義語にあたります。例えば日本では、ANAとJALのことです。
LCC以前から存在する古い航空会社という意味で、レガシーと呼ばれています。そこには遺産という意味はありません。
番外編:スバルのレガシィ
スバルにレガシィという乗用車があります。レガシーではなく、レガシィです。
スバルのサイトによると、この車名の由来は次のとおりです。
LEGACYとは英語で、大いなる伝承物の意。水平対向エンジン、乗用AWDシステム等、スバルの伝統的な技術を受け継ぎながら、それを新時代に向けて熟成・集大成したクルマという意味を込めています。
SUBARU : レガシィに関するQ&A
遺産という意味だと、古臭くて旧式のイメージですもんね(^^;
レガシーの意味、まとめ
『レガシー』という言葉は、様々な文脈で使われています。
その中でも代表的な例として、オリンピックのレガシー、ITのレガシー、航空会社のレガシーの意味を紹介しました。
- オリンピックのレガシー
オリンピック開催にあたって造られ、その後も使われていく施設。良い意味での遺産。 - ITのレガシー
古い世代のコンピュータシステム、装置など。どちらかと言うと、ネガティブなイメージ。 - 航空会社のレガシー
レガシーキャリアとは、LCC(格安航空会社)以前からある、フルサービスの航空会社のこと。日本ではANAやJALなど。
オリンピックにおけるレガシーという言葉は、できれば日本語で話して欲しいと思います。最近はコミット、アジェンダ、コンプライアンスなど、聞きなれない英単語がニュースなどで多く聞かれますが、私を含めピンと来ない人も多いのでは?と思います。
マスメディアもそうですが、特に政治家の先生方には、ぜひとも分かりやすい言葉選びをお願いしたいものですね。
コメント