京都の夏の伝統行事、五山の送り火が今年も行われます。
五山の送り火が行われると、それは夏の終わりの合図です。
暑かった京都の夏も一区切り。
子供たちは夏休みの追い込みへ。
五山の送り火を眺め、ご先祖様と行く夏を惜しみましょう。
今回は、京都の夏の風物詩、五山の送り火の時間とスポットをまとめました。
五山送り火の由来・意味
五山の送り火は、京都四大祭りのひとつです。毎年10万人もの見物客が訪れます。
その起源は、実はよく分かっていません。
少なくとも江戸時代前期~中期ころには原型となる行事があったとされています(五山送り火 – Wikipediaより)
よく分からないくらい古い時代から受け継がれてきた行事なのですね。
送り火の意味は、お盆の間に現生に帰ってきていた「お精霊(しょらい)さん」を、あの世に送るものです。
お精霊(しょらい)さんとは、ご先祖様の魂という感じでしょうか。
その間は火を焚かず、児童ら市民が山に登り、大の字に並んでラジオ体操をし、これをお精霊さんに送ったとのことです。
大文字焼と五山の送り火
大文字焼という呼び方は、現在では正しくないようです。
京都市観光協会のサイトでは『京都五山送り火』と呼称しています。
単に大文字焼といいますと、奈良や箱根の大文字焼と紛らわしくもありますね。
五山の送り火の日程と点火時刻
今年2016年の五山の送り火開催日は、8月16日(火曜日)です。
各山の点火時刻は次のとおりです。
- 大文字:東山如意ヶ嶽 - 20時00分
- 松ヶ崎妙法:松ヶ崎西山・東山 - 20時05分
- 舟形:西賀茂船山 - 20時10分
- 左大文字:左大文字山 - 20時15分
- 鳥居形:曼荼羅山 - 20時20分
それぞれの山で、30分間燃やされます。雨天決行です。
五山の送り火では、各山に点火する時間がルールとして定められています。
大文字の20時ちょうどに始まり、きっかり5分ごとに他の山に点火していきます。
その昔は、点火する順序も時間も違っていたそうですが、観光業界からの要望により、順序と点火時間がきっちり決められたそうです。
この順序と時間は、毎年同じです。
2014年の『大文字』の様子です。幻想的ですね。
↓
五山送り火の場所
五山の場所を地図にしてみました。
(※)地図の左肩をクリックすると、地図の説明が表示されます。
1番のおすすめスポットは京都駅
個人的な一押しのスポットは、京都駅ビルです。
毎年『五山送り火鑑賞会』が開かれています。
京都駅ビルの空中経路、大空広場から、5文字全部が鑑賞できます。
ただし申込制です。
→ こちらのページから申し込めます
2016年の募集はまだですが、じきに始まるでしょう。
なお、ハガキでも申し込めます。
その他のおすすめスポット
その他のスポットでは、各文字ごとに鑑賞するスタイルです。
その他のスポットは、こちらのサイトの図が非常にわかりやすいです。
→ スポット:京都五山送り火:京都新聞
交通規制
五山送り火では、京都市左京区、北区、右京区で交通規制を行います。
葵橋以北の加茂街道、金閣寺、渡月橋の周辺などが、19時~21時の間、歩行者天国になります。
ゆっくりと夜の京都を散歩するのも楽しそうです。
ただし、五山の送り火では屋台は出ませんので悪しからず!
ホテル・宿の予約はお早めに
遠方から五山の送り火を観光に行かれるのなら、宿泊の手配はお早めに。
10万人もの観光客が訪れる行事ですから、京都市内のホテル・宿はほとんどが埋まります。
宿泊予約はお早めに。
→ 五山の送り火に便利な宿
まとめ
大勢の観光客が集まる五山の送り火ですが、実はこのイベントはお祭りではありません。
お盆が終わり、お精霊(おしょうらい)さんがあの世に帰るのを見送る厳かな行事です。ある意味では宗教行事とも言えるでしょう。
ですから屋台などの市も立たないのですね。
夏の終わりに、静かにご先祖様の魂を見送る夜も良いのではないでしょうか。
きっと良い夏の思い出になることでしょう。