サブタイトル:業界新聞の記者に聞いた!せまい業界トップニュース2017(前編)
放送局:TBS
放送日時:2017年11月26日 07:30(30分)
がっちりマンデー!!の恒例企画、2017年 せまい業界トップニュース!です。
こういった企画が出てきますと、
「ああ、今年ももう年末なんだな~」と
しみじみ感じますね。
今年も早かった・・・ (^^;
ということで、2017年の「コレは!?」と思わず唸ってしまう話題の技術、お店などが紹介されました。
番組ゲストは、次の6名です(順不同)。
- 月刊食堂 編集長、通山茂之氏
- 月刊食品包装 編集デスク、吉沢文雄氏
- 月刊総務 編集長、豊田健一氏
- LBM 編集長 中澤孝治氏
- 月刊 食品工場長 編集長、木下猛統氏
- ブライダル産業新聞 記者、遠藤和博
今回はトップニュース2017の前編として、上記6名の前半3名がトップニュースを紹介してくれました。
では、狭い業界のトップニュースを見てみましょう。
食堂業界:○○酒場が熱い!
食堂業界での2017トップニュースを紹介してくれたのは月刊食堂 編集長の通山茂之氏です。
『月間食堂』の発行部数は82,000部/月。
内容は繁盛メニュー表の法則、引きがある看板、食いつくポップ傑作選など、飲食店経営者が食いつきそうな話題満載です^^
→ 月刊食堂 (amazon)
その通山氏によると、今『大衆酒場』が激アツなのです。特にエスニック料理がビンビンに盛り上がっているのだとか。女性受けがよく、エグいほど儲かっているらしいです。
その一例として番組で紹介されたのが、渋谷・恵比寿のタイ屋台『ラオラオ』。社長は福永巧氏です。
→ 恵比寿 タイ料理 ラオラオ
店内映像では、お店は20~50歳くらいの女性でぎっしり! これは儲かってますやろ、って匂いがプンプンしてます。
月間売上は450~500万円、利益率はなんと脅威の38%!
家電メーカーなど製造業からみたら、夢のような数字・・・まさに怪物店です。
エスニック屋台はなぜ儲かる?
ラオラオのコンセプトは屋台です。よって、店の内装・外装はいい感じにチープです。灯りは裸電球、椅子は丸椅子。安い部材ですんでいます。というか、むしろ安い部材を使った方が屋台感が出て良いのだそうです。
なるほどねー
また、屋台ですから高級食材は使っていません。
例えば、お店の一番人気メニューであるヤムパクチーは価格520円ですが、その原価率は・・・なんと3.37%。約20円なんです。
そしてエスニック料理と言えば、ピリ辛。
ピリ辛なのでアルコールが進むんです。
女性向けのおしゃれなアルコールを充実させたこともあり、ドリンクも売れる売れる。売上のドリンク比率は一般的には35%程度のところ、ラオラオでは52%! めっちゃ売れてます。
これは儲からないワケがない!
実際のところ社長の福永氏も「笑いが止まらない・・・ダメダメ!印象悪い!」
いやー、印象悪くないですよ。
儲かるのは良いことです。
さらにラオラオでは、自社農場でパクチーを栽培しています。原価低減しまくりです。
通山編集長によると、エスニック屋台は「原価が上がりようがない業態」とのことです。儲かるワケですね~
番組では、その他のエスニック料理店として
・999 カオカオカオ(新宿)月商730万円
→ タイ屋台料理999
・アガリコ(池袋)月商1280万円
が紹介されていました。
株式会社 だるまてんぐ
本社:東京都渋谷区恵比寿1-7-2オークビル2
創業:2009年8月24日
株式:未上場
さて次は、食品包装業界のトップニュースです。
食品包装:○○をバラバラ冷凍
食品包装業界の2017トップニュースを紹介してくれるのは、その名も『月刊食品包装』の編集デスク、吉沢文雄氏です。
月刊食品包装は発行部数49,000部。
全国の工場長へのインタビュー記事や、最新の食品加工機械などを紹介する、食品工場の今を扱う専門誌です。
→ 月刊 食品包装 (amazon)
吉沢編集デスクが紹介してくれたのは、○○をバラバラに冷凍してがっちり!な会社、『こと京野菜』です。
『こと京野菜』は以前にも当番組に取り上げられたことがありまして、その時は『九条ねぎをきざみネギにカットしてがっちり!』という内容でした。
その『こと京野菜』、今回のネタは・・・やっぱり九条ねぎでした^^
そう、『九条ねぎをバラバラにカットして冷凍』してがっちり!なのです。
普通にねぎをきざみネギにしまて冷凍すると、ねぎが固まってしまって、使う時にほぐれず不便なんですよね。カットしたねぎから水分が出てくるので、それで団子状に固まってしまうのです。私も経験ありです。
これでは料理や薬味に使う時に、とっても不便です。
ということで、この問題解決のために『こと京野菜』は新型機械を導入しました。
それが『バラ化冷結装置』です。
この機械のベルトコンベアにきざみネギを載せますと、ベルトコンベアが振動してきざみネギを跳ね上げると同時に、ベルト下から冷風が吹き上げます。
こうやってきざみネギを互いにくっつかないようにして、凍結させます。
バラバラ凍結にかかる時間は約5分。
あっという間です。
機械から出てきたきざみネギは、一片一片がバラバラに凍結されていて、まるでふりかけみたいに使えます。
これは便利です。
この機械のお値段は約7,000万円!
たかっ!!
ですが、それ以上に稼いでくれると、『こと京野菜』の山田社長は満足げでした。
鮮度の問題で従来は京都周辺でしか売れなかったきざみネギが、冷凍したことで日本中に発送できるようになったそうです。そりゃあ儲かりますわね。
このバラ化冷結装置、前川製作所という会社が開発しています。
→ バラ化凍結装置 前川製作所
本社:東京都江東区牡丹3丁目14番15号
創業:大正13年(1924年) 5月15日
株式:未上場
さて最後は新素材についてのニュースです。
総務業界:めっちゃ丈夫な名刺の新素材
最後は総務業界の専門誌『月刊総務』編集長、豊田健一氏が紹介してくれたトップニュースです。
月刊総務は発行部数12,000部。
就業規則の考え方、車両管理のノウハウ、ビジネスに関わる慶長マナーなど、総務のお仕事に役立つ記事を提供しています。
→ 月刊 総務 (amazon)
その豊田編集長の2017トップニュースは、めっちゃ丈夫な名刺の素材についてです。
この名刺は実に丈夫で、手で破ろうとしても破けません。水につけてもふやけません。ソースとかこぼしても染み込まず、拭くだけでキレイになります。
この素材、LIMEX(ライメックス)といいます。
開発したのはTBMという会社です。
→ 革命的新素材LIMEX(ライメックス)- 株式会社TBM
この丈夫さと汚れても拭くだけでキレイになる特性を活かし、名刺の他に飲食店のメニューや屋外ポスターなどに使われています。
ちなみに回転寿司スシローのメニューは、全てLIMEX製とのこと。LIMEXの将来性を感じさせますね。
従来ですと、メニューは紙に印刷した上でプラスチックでラミネート加工する手間がかかりましたが、LIMEXなら印刷するだけです。コストは半分程度に下がるそうです。
しかも、LIMEXの特徴は丈夫さだけではありません。
・主な材料は石灰石。
世界中どこにでも豊富にある。
日本で唯一自給できる鉱物。
・原料に木材を使わない。
・製造工程でほとんど水を使わない。
・ほぼ無限に再利用できる。
上記のように、環境に優しいことも大きな特徴です。
日本国内で自給できる点も心強いですよね。
世界中の紙を全て置き換える・・・とはいかないでしょうけど、全世界的に巨大なマーケットがあることは確かです。これから大きく飛躍しそうな感じですね!
まとめ
以上、せまい業界トップニュース2017(前編)を紹介しました。
通山編集長「原価率を上げようがない業態」
エグいほど儲かってます。
・食品包装ではきざみネギのバラバラ冷凍がアツい!
冷凍したことで販路拡大、儲けも拡大。
・総務関連では、名刺の新素材LIMEXがアツい!
丈夫で環境に優しい次世代の紙素材LIMEX。
マーケットは全世界。
大化けするかもしれません。
次回は『せまい業界トップニュース2017(後編)』ですよ~
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