スーパーで安売りの常連と言えば、もやしです。
200gで30円程度と、とても魅力的なお値段。
食べても適度な歯ごたえがあり、シャキシャキした食感に食がすすみます。まさに主婦の味方!ではありますが、
「でもこれ、白くて ひ弱っぽい・・・栄養なさそうよね」
「もやしっ子って言うくらいだしね~」
なんて思ってる方も多いはず。見るからに栄養なさそうですから、そう思うのも無理はありません。
一方で「もやしは栄養が豊富!」なんて書いてあるサイトもたくさんあります。
はてさて、もやしに栄養はあるのか、ないのか、どちらが本当なのでしょうか。
今回は、もやしの栄養があるのか、ないのか、その真実を調べててみました。
もやしに栄養は・・・あります!
結論から言いますと、もやしに栄養はあります。
その重量の95%は水分ですが、残り5%は水ではなく、そこに栄養が詰まっています。
しかし、問題なのは、その量です。
栄養成分の量。
これが少なかったら、「栄養がある」と言っても、そのありがたみは半減です。
次に、もやしの栄養の成分と、その量を見てみましょう。
もやしの栄養成分と、その量は?
もやしには、様々な栄養素が含まれています。
カロリー、タンパク質、炭水化物、カリウム、ビタミンC、食物繊維、などなど、様々な栄養が含まれています。
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出典:食品成分データベース
確かに、もやしの栄養はゼロではありませんね!
では、これらの栄養成分の量を、他の野菜と比べてみましょう。
比較するのは、一般的に売られている「緑豆もやし」の生(なま)です。
比較する成分は、もやしに多く含まれているカリウム、ビタミンC、食物繊維です。
カリウム
カリウムは、血圧を下げる効果があると言われています。
カリウムを多く含む野菜トップ10はこちらです(100gあたり)。
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出典:vegetable.alic.go.jp
10位のしそ(100g)に含まれるカリウムは500mg。
もやし(100g)に含まれるカリウムは、69mgですから、しその1/7。
トップ10のはるか遠くの圏外です。
ビタミンC
ビタミンCは、美肌や免疫力向上に効果があると言われています。
ビタミンCを多く含む野菜トップ10はこちらです(100gあたり)。
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出典:vegetable.alic.go.jp
10位のかぼちゃ(100g)に含まれるビタミンCは43mg。
もやし(100g)に含まれるビタミンCは、8mgですから、かぼちゃの約1/5。
トップ10の遠く圏外です。
食物繊維
食物繊維は便秘を防ぐと言われています。
食物繊維を多く含む野菜トップ10はこちらです(100gあたり)。
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出典:vegetable.alic.go.jp
10位の生しいたけ(100g)に含まれる食物繊維は3.5g。
もやし(100g)に含まれる食物繊維は 1.3gですから、生しいたけの約0.37倍。
トップ10の圏外です。
微妙な感じですね・・・
「もやしっ子」と揶揄されるほど栄養が皆無なわけでもありませんが、含まれる栄養の量は少ないです・・・もやし一袋を食べきっても、それほど多くの栄養が摂れるわけではありません。
野菜の栄養ランキングの位置づけでは、微妙な立ち位置です。
もやしを食べるなら、この多くはない栄養素を失わないように調理したいところです。ということで、次は、もやしの栄養を失わない、上手な調理方法を紹介します。
もやしの調理方法。パパッとやる!
水洗いはパパッと!
もやしは調理前に洗った方がいいか、洗わなくてもいいか、には議論があるところですが、もやし生産者協会のサイトによりますと、次のように書いてあります。
もやしは出荷前に清浄な水で洗浄されていますので、基本的には調理前の水洗いは必要ありません。 ただし、お手元に届くまでやお手元に届いてからの保存状況の良し悪しなどによって臭いが気になる場合などには水洗いしていただいても結構です。
調理前には洗わなくていいようです。
臭いを取るために水洗いする場合には、もやしの大事な栄養素であるビタミンCが溶けて流出しないように、パパッと短時間で洗うのがおススメです。
加熱はパパッと!
長時間もやしを加熱すると、ビタミン類やシャキシャキ感が損なわれます。
よって加熱は短時間に押さえましょう。
次のような工夫で、加熱時間を短縮できますよ。
- 炒める前にフライパンを十分に加熱しておく。
- 調理の最後の段階でもやしを投入する。
- 電子レンジで加熱する。
もやしでダイエット
もやしは栄養成分の量が多くないように、カロリーも低い食品です。
もやし一袋(200g)食べても30Kcal程度しかありません。
これなら、満腹になるまで、カロリーを気にせずたっぷり食べられます。よってダイエット中の方には、もやしはおすすめの食材です。
ダイエット中、夜中にお腹がすいて眠れない・・・そんな夜には、もやしに好きなドレッシングをかけて一袋食べれば、お腹も落ち着きますよ。
ただし、もやしには含まれる栄養成分が少ないので、もやしだけではいけません。
その他の食品で足りない栄養を補完しましょう。サプリなどを使っても良いですね。
新鮮なもやしの選び方
もやしは足の速い(日持ちのしない)野菜です。
新鮮なもやしは
・色が白い
・ヒゲが黒ずんでいない
という特徴があります。
購入の際、店頭でチェックしてみてくださいね!
知られざる、もやしの実力
もやしって、栄養はあるけど、栄養の量が少ない野菜です。
ここだけ聞くと「もやしは やっぱイマイチな野菜だな」とお思いになるかもしれません。
ですが、もやしの名誉のために、一言付け加えておきます。
第二次大戦中、日本の潜水艦は、艦内でもやしの水耕栽培をしていたそうです。目当ては、もやしのビタミンC。ビタミンCが足りないと、乗組員が壊血病になってしまうのだそうです。艦内でビタミンCを作るには、暗い場所で栽培できる「もやし」がうってつけだったのですね。
量が少ないとは言え、もやしのビタミンCはバカにできません!
もやしの栄養のまとめ
もやしの栄養があるのか、ないのか、について紹介しました。
結論としては、もやしには栄養があります。しかし、その他の野菜に比べると決して多いとは言えません。栄養成分の量については、ちょっと物足りなさがあります。
しかしカロリーも低いので、もやしはダイエットに適した食材です。一袋(200g)食べても約30Kcalなので、好きなだけ食べられます。
ダイエット中の方は、ぜひお試しくださいね。
もやしは価格が非常に安価です。
栄養もそこそこあります。
しかも工場で栽培されるので、一年中店頭に並びます。
上手に使って、毎日の食生活に役立てていきたいですね!